製法・加工法
パッケージには様々な製法や加工法があります。用途や予算に合わせ、自立式にしたり台紙と組み合わせたり…などなど、アイデア次第で多様な形状を展開できます。 弊社で扱う主な製法・加工法をご紹介いたします。
シェルパックは商品と訴求するための台紙を表と裏から挟むような方法でセットさせる成型品です。商品の回転留めやパッケージ単体で自立する機能を持たせることができ、セット方法も非常に簡単にすることが可能です。
また表と裏にプラスチック素材があるため、その他のパッケージに比べて高級感と強度を持たせることができ、形状も丸型や四角型などいろいろな形状を作ることが可能です。
その反面、他のパッケージに比べて割高なパッケージとなります。(挟み込む為に必要なサイズが大きくなる為)製品を見せたい、パッケージの形状を変わった形状にしたい、高級感を出したいなどとお考えの際に選ばれる物です。別名としてクラムシェルやシェルブリスターなどとも呼ばれます。
スライドブリスターは表面はプラスチック素材の成型品を使用し、裏面は台紙となっているパッケージです。表の成型品は両サイドが折曲されており、その部分に台紙をスライドさせてセットする仕様となります。シェルパックと同様に表面のプラスチック部に商品をセットすることができ、自立機能(基本的に前足タイプのみ)も持たせることが可能です。スライドブリスターのメリットとしてはコストを下げる事が可能です。ここで気を付けないといけない点ですが、両サイドは折り曲げがされるので形状に縛りが出る事。折り曲げ加工が入るので、単価でみると変化が無い場合があります。ですが、必要サイズがシェルパックと比べ小さく為る事から金型や抜型のサイズも小さくなり、総合的にはスライドブリスターの方が値段は安価になります。
クリアケースはプラスチック素材でできた箱状のパッケージです。箱全体に印刷をすることで訴求面や成分表などを見せることが可能です。商品を固定するためには形状に合わせて作られた成型品トレーか板状のシートを組み上げて作る仕切りを用意する必要があります。仕切りは成型品トレーに比べて安価で制作が可能ですが、仕切りを組み上げる手間が発生します。またクリアケース自体も組み立てる必要があります。
紙箱は、クリアケースと同様に箱状のパッケージです。クリアケースよりも安価で制作が可能ですが、元々の素材が透明では無いため中身の一部を見せるためには窓貼りなど別工程が必要となります。商品を固定するためにクリアケースと同様に成型品トレーか仕切りで対応します。
店頭に並べるためのプラスチック素材の陳列什器なども取り扱っております。主に前垂れ部分に紙製の台紙を差し込み、テスター置き場を設けて作成します。材質は透明が多いですが、白や黒などの色物でも作成可能です。また、シルク印刷を入れることも可能です。紙製の什器と違い、水に強く耐久性に優れているのが特徴です。透明の場合は陳列した製品の視認性もよく、台紙を交換することで汎用性においても優れています。
量産を製造する前に試作をさせて頂いております。樹脂型で試作を行っておりますが、樹脂型のメリットとしては次の2点です。 1、安価である 2、加工が容易である またデメリットとして 1、樹脂型の耐久性が悪い 2、熱電動数をが悪い。などがあります。ですが試作の段階で、少ない数の製造になる為にデメリットの耐久性や熱伝導率もそこまで問題になりません。そして安価で加工が容易ですので、安価に素早く修正が出来ると言う訳です。
インクを使わない印刷技術、それが箔押し印刷です。箔と言われる金や銀の金属を熱と圧力により印刷面に付けていく事により、光沢や質感から高級感溢れる仕上がりになっていきます。最近ではオフセット印刷やホットスタンプなどと呼ばれています。
【利点】
インクに無い光沢性が出せる 浮き出し加工が出来る 比較的安価
【欠点】
決まった色しかないので色味が少ない 多色塗は可能だが、色と色の間を1.5㎜は離さないといけない 大き目の印刷は出来ない
大小の穴が空いた版の下に印刷したい物を置き、版にインクを流し込みヘラで伸ばすことにより、穴の空いた所にインクが流れ込み色が付いていくと言う技法です。昔は版にシルクを使っていたことからシルク印刷と言われるようになったそうです。
【利点】
インクを混ぜ合わせるので色々な色を出せる 重ね塗りが出来る(上に塗る色が下よりも薄いと下の色の影響が出る場合がある) 大きな面も出来る
【欠点】
金や銀などメタリックな色は出せない 浮彫の印刷が出来ない 箔押し印刷より単価が高い
スライドブリスターで使われる加工です。加工面を熱で熱して柔らかくしたのちにプレスで一気に曲げていきます。三方向で織り込む3方折りや、2方向で織り込む2方折りがメジャーな所になります。2方折りですと台紙が下から抜けてしまう為に、台紙のサイド部分を細工し鉤状にする事により抜けるのを防いでいます。
ウェルダー加工とはシートを溶断・溶着する技術の事を言います。写真の様なトレイやポーチ、カードケースなど様々な製品に使われており、材料としては値段や加工しやすさからPVC(塩化ビニール)が多く使われています。ウェルダー加工といっても様々な加工方法がありますが、多く使われている方法として高周波ウェルダー加工があります。高周波を素材に与える事により、振動で内部から熱を発生させる技術になりPVCが加工のし易さなどから良く使われております。利点としては、内部から温める 事により癒着面だけで接着しますので仕上がりが非常によくなります。騒音などもありませんし、熱を生む力も少なく済みます。